Methodology · Factors

5 因子の意味

階層ベイズ因子分析(HBFA、K=5)で抽出した 5 つの直交軸の意味。各軸は中央値で二値化し、頭文字 1 文字で表記します。

概要

因子負荷量(loading)とは、各観測特徴量がその因子にどれだけ寄与するかの係数で、 ±1 に近いほど強く効きます。下記の各カードでは、その軸を強く正方向に説明する特徴量(高極)と、 強く負方向に説明する特徴量(低極)を棒で並べました。

AXIS 1· F1

都市性 (U / R)

人口や産業の集積を表す軸。都市的活動の強さで対極が分かれます。

U 都市 — 都市的活動が集積 側
従業者密度(1km²当たり)+0.958
人口密度+0.948
事業所密度(1km²当たり)+0.948
財政力指数+0.732
総人口(2020)+0.614
年少人口比率+0.587
R 地方 — 地方・農山村的 側
老齢人口比率0.794
行政区域面積0.676
第一次産業就業者比率0.664
年降雪量0.550
死亡率(千人当たり)0.535
公債費負担比率0.529

§ 命名の根拠

事業所密度・従業者密度・人口密度といった「人間活動の集積」を表す特徴量が圧倒的に正方向へ寄与し、対極には老齢人口比率・第一次産業就業者比率・行政区域面積が並ぶ。これは典型的な都市 vs 農山村のコントラストそのものであるため、軸名を「都市性 (Urban / Rural)」とした。

AXIS 2· F2

規模 (M / I)

総量としての大きさを捉える軸。密度ではなく絶対ボリュームを表します。

M 大規模 — 政令市レベル 側
Wikipedia 本文長+0.730
総人口(2020)+0.697
行政区域面積+0.639
経常収支比率+0.356
第三次産業就業者比率+0.274
財政力指数+0.238
I 小規模 — 離島・極小村 側
実質収支比率0.298
第一次産業就業者比率0.241
年平均気温0.239
年降水量0.139
死亡率(千人当たり)0.125
老齢人口比率0.119

§ 命名の根拠

総人口・行政区域面積・Wikipedia 本文長(≒社会的注目度の代理)が同方向に強く効き、密度系の特徴量はほとんど抜けている。F1(都市性)と独立に「絶対的なボリューム」を捉えるため、軸名を「規模 (Major / Intimate)」とした。

AXIS 3· F5

動態 (V / T)

人の出入りや出来事の頻度。動的な活発さを測る軸です。

V 活発 — 動態が活発 側
婚姻率(千人当たり)+0.695
死亡率(千人当たり)+0.527
昼夜間人口比率+0.433
出生率(千人当たり)+0.406
純移動率(千人当たり)+0.353
5年人口増減率+0.252
T 静謐 — 動態が静謐 側
経常収支比率0.236
公債費負担比率0.190
人口密度0.139
年少人口比率0.129
製造業就業者比率0.118

§ 命名の根拠

婚姻率・出生率・死亡率といった人口動態指標と、昼夜間人口比率・純移動率・5 年人口増減率が同方向に正で乗る。静的なストック(密度・規模)ではなく「人の出入り・出来事の頻度」を捉える軸であるため、「動態 (Vibrant / Tranquil)」と命名した。

AXIS 4· F3

産業 (P / S)

産業構造そのものを写す軸。製造業 vs サービス業の比重を表します。

P 二次 — 製造業優位 側
第二次産業就業者比率+0.950
製造業就業者比率+0.940
財政力指数+0.231
年間日照時間+0.229
S 三次 — サービス優位 側
第三次産業就業者比率0.575
宿泊・飲食業就業者比率0.380
駅密度(対数変換)0.217
第一次産業就業者比率0.167
年降水量0.162
年降雪量0.148

§ 命名の根拠

第二次産業就業者比率と製造業就業者比率がほぼ同値で大きく正、対極に第三次産業比率と宿泊・飲食業比率が並ぶ、産業構造そのものを写した軸である。そのまま「産業 (Production / Service)」と命名した。

AXIS 5· F4

気候温暖度 (W / C)

気候そのもの。147 観測所の最近傍マッピングに基づきます。

W 温暖 — 暖(南方) 側
年平均気温+0.872
年降水量+0.509
年間日照時間+0.363
死亡率(千人当たり)+0.223
老齢人口比率+0.208
経常収支比率+0.162
C 寒冷 — 冷(北方・山岳) 側
年降雪量0.705
第一次産業就業者比率0.142
行政区域面積0.107

§ 命名の根拠

JMA 平年値の年平均気温・年降水量・年間日照時間が正方向、年降雪量が強く負方向に乗る。気候系の特徴量がほぼ独占的に効いており、社会経済指標の寄与は相対的に小さいため、独立した気候軸として「気候温暖度 (Warm / Cold)」と命名した。147 観測所の最近傍マッピングに基づく。

表示指標と二値化の基準

二値化は標準化済み因子得点が 0 より大きいかどうかで High/Low 極を決めます。 グラフのバー位置は、両側 2.5% のはずれ値を除いた |因子得点| の最大値 Ak をバーの両端に対応させて算出します。 ピル内の数値は 偏差値(平均 50・標準偏差 10、 T = 50 + 10·|z| )で、傾いている側のみを表示します。

  • 1 A1 (バー両端の基準値)
    ±2.128
  • 2 A2 (バー両端の基準値)
    ±2.269
  • 3 A3 (バー両端の基準値)
    ±1.359
  • 4 A4 (バー両端の基準値)
    ±2.010
  • 5 A5 (バー両端の基準値)
    ±2.189

注意書き

※ 因子負荷量の表からは Wikipedia 本文 SVD 成分(wp_svd_*)と、 絶対値 0.1 未満の弱い寄与を除外しています。

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